産み分け科学

【男の子産み分けのウソホント】科学的な成功確率をしらべてみた

男の子産み分けの方法を検索すると、ネット上にはたくさんの情報があふれている。

タイミングの取り方、産み分けゼリーの使用など・・・

わたし
わたし
はてさて、どれを信用していいものか?
本当に科学的に根拠がある産み分け法ってないの?

まことしやかにささやかれる数々の産み分け方法。

一体どれが本当に有効なのか、コスパが良いのはどれなのか。科学的根拠があるのか海外の文献を調べまくった。

 

科学的根拠とは?

「その方法」が産み分けの確率を上げるという統計的な調査結果があり、データの信憑性の高さが学術界で支持されていることが重要。

  • 同じことを証明した論文が複数ある
  • 有名な科学誌に掲載された論文がある
  • 多数の論文やサイトに引用された論文である

など

素人が書いたっぽいサイト、営利目的で確率を高く装っていそうなサイトはたくさんある。

ちゃんとした論文だったとしても、n(調査件数)が少なすぎるものは怪しい。

そういう情報は信じない。

(私も素人だけどね。一応大学では工学部化学専攻だったので、多少の論文は読める)

本当に信じられる情報を根拠とともにまとめていく。

 

手軽にできる「男の子の産み分け方法」

手軽に試せる方法で、巷でよく言われている男の子産み分け方法はザッとこんな感じ。

有名な男の子の産み分け法

  • 排卵日当日に性交渉する
  • アルカリ性のゼリーを使う
  • リンカルサプリを摂取する
  • 野菜や魚中心の食生活にする
  • 男性は3日以上禁欲する
  • 男性は性行為前にコーヒー(カフェイン)を飲む
  • 男性は熱いお風呂に入らない
  • 男性はトランクスを履く

 

こういった産み分け法の中で、その根拠と言われているのがpHだったり、精子の性質だったるする。

pHとは酸・アルカリの強さのことで、酸性またはアルカリ性の環境によって精子の活性度や寿命が変わってくるというお話。

精子の性質とは、Y精子またはX精子がもつ特徴のことで、大きさやらスピードやら寿命に違いがあると言われている。

Y精子とX精子のちがいはこんな風に語られている。

  Y精子 X精子
得意なpH アルカリ性 酸性
多い 少ない
大きさ 小さい 大きい
寿命 短い 長い
スピード 速い 遅い
ストレス耐性 弱い 強い

 

このような精子の性質が男の子の産み分け法の根拠となっているのだ。

わたし
わたし
じゃあこのY精子の性質って本当なの??

という疑問を徹底的に検証していこう!

 

Y精子の本当の性質

Y精子はアルカリ性が得意?

本当にY精子はアルカリ性が得意なのだろうか。

それを調べた文献をいくつか紹介していく。

1976年 ウサギの精子を使ったpH別培養実験

Muehleis, P. M., and Long, S. Y. (1976). The effects of altering the pH of seminal fluid on the sex ratio of rabbit offspring.

この研究では、pH別にわけた溶液の中で精子を培養し、生まれた仔ウサギの性別を分類した。

結果がこちら。

  男の子 女の子
酸性(pH5.4) 48% 52%
中性(pH6.9) 63% 38%
アルカリ性(pH9.6) 49% 51%

 

わたし
わたし
たしかに、酸性は女の子の方が多かったらしい。(といってもほぼ半々?)
中性になると男の子の確率が63%と高くなった。
でも、アルカリ性になるとまた女の子の確率が多くなった。(とういうかほぼ半々)

アルカリ性はY精子が得意なんじゃないの!?

 

2017年 ヒトの精子で複数の温度・pHで培養した実験

You, Y. A., Kwon, W. S., Saidur Rahman, M., Park, Y. J., Kim, Y. J., and Pang, M. G. (2017). Sex chromosome-dependent differential viability of human spermatozoa during prolonged incubation. 

かなり新しいこの論文。超参考になったので英語が得意で興味がある人はぜひ原文↑を読んでみてほしい。

37℃の条件下で、pH6.5(弱酸性)、pH7.5(中性)、pH8.5(弱アルカリ性)の培養液で精子を0~5日間培養した結果がこちら。

(注)縦軸の1.0というのがY:Xが1:1の状態で、この数値が下がっていくにつれてY精子の比率が減っていくという意味。

これを見ると、pH6.5とpH8.5の環境下では時間が経つにつれてグラフが右肩下がり、X精子の方が多く生き残っているということがわかる。

一方、pH7.5の中性条件下では、5日目にY:X比率が1.0に近づいている。つまり、Y:Xがほぼ同数残っていたということ。

この傾向はウサギの実験とも類似している。

つまり、Y精子は中性の状態が最も安定して生き残ることができる。アルカリ性または酸性に傾くとY精子は生き残りにくくなり、逆にX精子に有利になる。

わたし
わたし
Y精子はアルカリ性がよいというわけではなくて、中性が良いんだ。
もともと女性の膣内は酸性に保たれているから、アルカリ性の産み分けゼリーを注入することで中和されて中性になる=男の子産み分けに有効!っていう理屈なんだね。

 

Y精子は数が多い?

Y精子の方が数が多いという噂もよく聞く。

果たしてそれは本当か。

過去の研究結果を一覧にまとめていた論文を紹介。

Md Saidur Rahman and Myung-Geol Pang*, New Biological Insights on X and Y Chromosome-Bearing Spermatozoaより

これを見ると、Y精子とX精子の比率は、最近の研究では同じくらいと結論づけている論文が多い。

どれも1:1に限りなく近い。

多少差があると結論づけている論文でもその差は数%以下で、もはや誤差なのではないだろうか。

 

 

Y精子は寿命が短い?

次によく言われるのが、Y精子は寿命が短いという話。

Y精子の方が寿命が短いので、排卵日当日に性交渉するとY精子が有利!
逆に排卵数日前の性交渉では、排卵日にはY精子は寿命が尽きているのでX精子が有利!と言われている。

はてさて、これは本当か。

これも先ほど紹介した論文に書いてあった。

You, Y. A., Kwon, W. S., Saidur Rahman, M., Park, Y. J., Kim, Y. J., and Pang, M. G. (2017). Sex chromosome-dependent differential viability of human spermatozoa during prolonged incubation.  より

精子の生存率は最初は同じくらいだけど、3日目になるとX精子の方がY精子より長く生き残っていた。しかも、pH8.5のアルカリ性条件下ではよりその傾向が顕著だった。

pH8.5でX精子は5割くらい、Y精子でも4割くらい生き残っているわけなので、歴然な差があるわけではなさそう。

しかし、傾向としてはY精子の方が寿命が短いというのはあり得るみたいだ。

 

Y精子はストレスに弱い?

また言われているのが、Y精子は外的要因によるストレスに弱い。逆にX精子はストレスにも耐えるということ。

これに関しては2つの論文を紹介する。

2008年 マウスの実験

Perez-Crespo, M., Pintado, B., and Gutierrez-Adan, A. (2008). Scrotal heat stress effects on sperm viability, sperm DNA integrity, and the offspring sex ratio in mice.

結論:雄マウスの陰嚢にショック熱を与えた後、雌マウスと交配させると、より多くの雌の子供が生まれた。

 

2009年 ウシの実験

Hendricks, K. E., Martins, L., and Hansen, P. J. (2009). Consequences for the bovine embryo of being derived from a spermatozoon subjected to post-ejaculatory aging and heat shock: development to the blastocyst stage and sex ratio

結論:ウシの精子を38.5℃(体温と同程度)と40℃(高温)で4時間培養させた後受精させると、40℃の方で雌の子供が多く生まれた。

 

わたし
わたし
これらの結果によると、Y精子が熱に弱いというのはかなり信憑性が高いね!

 

また、2017年のあの論文が登場。細かい実験内容は難しいので省略するが、結論部分に以下のように記載されている。

 (Google翻訳)まとめると、私たちの結果は、Y 精子が X 精子よりも生理学的および精子貯蔵条件の変動に対して脆弱であることを示しました。生きている Y 精子は X 精子よりもアポトーシスの影響を受けやすいことがわかりました。これは、受精能力の急速な低下を意味します。さらに、ストレスの多い条件下で X 精子の生存期間が長いほど、卵母細胞の受精の可能性が高くなり、この現象が、人間の男女の出生率の観察されたシフトに関与している可能性があることを示唆しています。

Taken together, our results showed that Y spermatozoa are more vulnerable to fluctuations in physiological and sperm-storage conditions than X spermatozoa. Live Y spermatozoa were found to be more susceptible to apoptosis than X spermatozoa, which implies faster decline in fertilization capacity. Moreover, the longer survival of X spermatozoa under stressful conditions leads to higher probability of oocyte fertilization, suggesting that this phenomenon can be responsible for the observed shift in ratios of male-to-female births in humans.

You, Y. A., Kwon, W. S., Saidur Rahman, M., Park, Y. J., Kim, Y. J., and Pang, M. G. (2017). Sex chromosome-dependent differential viability of human spermatozoa during prolonged incubation. より

 

以上のように、同様の内容を結論付けている論文は複数あり、Y精子はX精子よりも熱に弱い。ストレスに弱い、というのは信憑性がありそう。

 

 

有効な男の子産み分け方法はどれ?

研究結果から、いろいろ言われている産み分け方法の有効度を分類していこう。

排卵日当日に性交渉する:有効度○

これは、

  • 排卵日当日は膣内が頸管粘液によって酸性から中性〜アルカリ性に近づく
  • Y精子は数が多く寿命が短いので、排卵が近い方がいい

という根拠に基づく方法。

実際、いくつかの論文でも、Y精子の方がストレス耐性がなく、寿命が短いということが示唆されており、それが正しいとすると排卵の直前に性交渉するのが最も良さそう。

排卵日当日に性交渉したら男の子の確率が上がるというのはかなり信憑性があると思っている。

産み分けゼリーを使う:有効度○

研究の結果では、Y精子は中性環境下が最も有利という傾向があった。

膣内はもともと酸性なので、アルカリ性に近いゼリーを注入すると、中和されて酸性に近づく。これによってY精子が生き残りやすくなる!

さらに、産み分けゼリーに関してはネット上に一定数の成功体験談があるし、これを支持する産婦人科が多くあるので信憑性があると認識している医師もかなり多くいる。

よって、産み分けゼリーを使うのは産み分けには有効と言えそう

とはいっても、確率が劇的に上がるわけではない。

中性環境下でY精子がたくさん生き残っているとしても、X精子も同じくらい生き残っている。

何もしない産み分け成功率が50%だとしたら、ゼリーの効果は55~60%くらいにとどまるだろう。

 

リンカルサプリを摂取する:有効度???

これに関しては文献がほとんど見当たらなかった。

産み分けを行っている産婦人科のホームページをみると、「うちでは80%の成功率です!」とか「うちは70%くらい」とかいろいろ書いてある。

具体的な何人中何人とかは書いていないんだけど、お医者さんが言っていることなので全くのウソではないと思う・・・

けど、科学的根拠が一切見当たらない!

誰かリンカルと産み分けに関する研究、してください!!

 

野菜や魚中心の食生活にする:有効度×

これは体内のpHをアルカリ性に傾けるというお話。

野菜や魚を中心に食べると、ミネラル類の濃度が上がって体がアルカリ性に傾くのかな?と思ったけど、人間の体はよくできていてそんな簡単にpHが変わるようなものでもないと思う。

それに、膣内は基本的には酸性に保たれているので、食べ物変えたからって変わらないでしょ。

このことを調べた文献も見当たらず、これを正しいという専門家の名前を見つからなかった。

ということで、私はこの方法は信じない。

ただ、健康的な食生活をすることは妊娠にもつながると思う。

でもそれって産み分けとは別の話だ。

 

男性は3日以上禁欲する:有効度×

Y精子の方が数が多いから、精子を溜めた方がY精子濃度が高くなるという理屈らしい。

でも、論文によると、Y精子とX精子は数は変わらないんだって。

禁欲しすぎると精子が古くなって質が悪くなるとも言われている。ときどき精子を入れ替えてタイミングをとる時には新鮮な精子が用意できるのがよさそう。

 

男性は性行為前にコーヒー(カフェイン)を飲む:有効度???

カフェインを飲むとY精子が活性化されるからなんだそう。

カフェイン摂取によってスピードが速くなるかどうかの調査結果は見つからなかった。

Y精子が活性化されてX精子は活性化されないのはなぜ?ちょっと理屈がピンときません。

 

男性は熱いお風呂に入らない:有効度〇!?

意外にもこの方法は有効なのかもしれない。

こんな方法、実は全く信憑性ないと思ってた。

たしかに、お風呂くらいで影響を受けちゃうほどヒトの体は単純ではないと思うんだけど、Y精子が熱に弱いという根拠はいくつもあった。

マウスとウシの実験では、熱を与えた環境下でメスが生まれる確率が高かった。

42℃以上の熱めのお風呂が好きな旦那さんは要注意!?

 

男性はトランクスを履く ⇒ 有効度○!?

トランクスが有効かどうかは怪しいけど、Y精子は熱に弱く、ストレスに弱いという性質は信憑性あり。

だから、トランクスを履いてストレスフリーにするのが有効である可能性がある。

どうですか?あなたの周りでは、男の子がいる家庭のお父さんはストレスフリーな性格?それとも気難しそうな性格?
私の場合、やっぱり前者の方が多いような・・・?
まぁ男女両方生まれている家庭も多いから一概には言えないんだけどね。

正直こんな方法信じてなかったけど。論文を調べるほどに「アリかも!?」と説得させられてしまった。

 

着床前診断・マイクロソート法:有効度◎

これは「どうしても!!確実に男の子がほしい!!」という人向けの情報だけど、高確率で産み分けできると言われている方法だ。

着床前診断は、体外受精で受精卵を作り、遺伝子診断によって女の子と判明した受精卵だけを子宮に戻すという方法。

限りなく100%に近い確率で産み分けできると言われている。

ただし、日本では性別選択の目的での着床前診断は認められていないので、海外に渡航する必要がある。また、費用は300万~500万円と言われており、非常に高額だ。

コロナ禍で海外渡航には制約も多く、なかなか実現は難しいかもしれない。

そこで、登場するのが2020年9月に日本で導入されたマイクロソート法という方法だ。

精子を特殊な方法でY精子とX精子に分類してくれる。

処理した精子は自宅に冷凍便で届くので、その精子を排卵日付近にシリンジで膣内に注入するという方法。

一度精子を専門機関に提出する手間はあるが、それ以外は全て自宅でできるので簡単・手軽だ。

この方法によると、男の子の産み分け確率は82%という結果が出ているらしい。

費用は3回で745,000円。高額だけど、着床前診断に比べたら手が届く金額ではある。

確実性を求める方にはお勧めできる方法と言えそう。

 

↓詳しくは公式サイトを見てください↓

 

 

本気で産み分けしたい場合におすすめな方法

以上のとおり、私個人の見解で一応ある程度の有効性がありそうなのは、このあたりの方法かなと思う。

私がおすすめする男の子産み分け方法

  • 排卵日当日に性交渉する
  • 産み分けゼリーを使う
  • リンカルサプリを摂取する
  • 男性は熱いお風呂に入らない
  • 男性はトランクスを履く
  • マイクロソート法

でもこれらを全て行ったとしても、確実に男の子の産み分けが成功します!とは言い切れない。

だって、これを全て試したって女の子が生まれる可能性は残るから。

どちらの性別の子が生まれても変わらず愛せる!と自信がある人は、ぜひ産み分けにチャレンジしてみてください!

わたし
わたし
男の子だって、女の子だって、どちらも可愛い我が子には変わらない。
その中で、できたらこっちがいいな!と性別の希望があることは普通の感覚だと思う。
産み分けして、成功した!失敗だった!どちらもアリ!!
重要なのは希望の性別の子を産むことじゃなくて、その子が立派に育っていくことだから。

 

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