犬の通院記録

犬の骨折!右橈尺骨骨折をチタンプレートALPS整復手術で治療した時の記録

誤飲事件を起こしたことのある我が家のトイプードル♂メイ。

実は誤飲からまもないある日、メイは骨折した。

わたし
わたし
愛犬を骨折させてしまい、犬自身にも辛い思いをさせたし、飼い主としても精神的にも金銭的にも大変だったよ。

骨折の処置として、最先端治療法であるALPS手術を受けた治療の経過をまとめていく。

骨折のきっかけは飛び降り

誤飲事件から間もないある日、いつもどおり家の中で家族で過ごしていた。

ある時、夫がメイを呼んでメイを抱き抱えた途端、メイが暴れ出した。

暴れたと思った瞬間、メイは夫の腕の高さから飛び降りた。

しかし、着地がうまくできなかった。

ヒヤーーーヒヤーーーーン

今までに聞いたことのない鳴き声というより悲鳴を上げるメイ。

メイを見ると右前足が変な方向に曲がっている。

わたし
わたし
これは骨折だ。

素人目にもわかるほどに曲がっていた。

夕方4時、まだ行きつけの動物病院は開いている。

急いで病院に向かう。

4つの骨折治療法からALPS手術を選択!

病院に着くと、犬の整形外科専門の院長先生が診察してくれた。

だとわかったはず。

レントゲンを撮り、説明を受ける。

獣医師
獣医師
右橈尺骨骨折ですね。
トイプードルは骨が細く割り箸くらいの太さしかありません。そのため、トイプードルに頻発する骨折です。
治療法はいくつかあります。
ご予算との相談でもあります。

右前足の骨、橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の両方がポキッと折れている。

治療法の選択肢は以下の4つ。

  1. チタンプレートのALPS手術
  2. 通常プレートのLCPS手術
  3. 添木療法
  4. 何もしない

それぞれの治療法の説明を受けた。

① 親和性チタン素材を使ったALPS(アルプス)手術

手術をして、金属製のロッキングプレートで治療する方法。

ALPSとは、Advanced Locking Plate Systemの略で、チタン製のプレートを用いた骨の整復術式だ。

プレートを骨にスクリューで固定し、骨折部のリモデリングを促す。

通常のプレートだと骨との接触部で血行阻害が起きたり、骨密度低下を引き起こす可能性があるが、ALPS手術で使われるプレートはその欠点を改良したもの。

親和性の高いチタン製のため、アレルギー等の異常反応を示すリスクが低く、一生体内に入れておける素材とのこと。

手術は2回必要だが、プレートを取り出す手術は不要。

  1. 骨にプレートを取り付ける手術
  2. 取り付けた際のスクリューを取り除く手術(約2ヶ月後)

費用が高額で60万円ほど。

わたし
わたし
高額だけどリスクが低い治療。
ALPS手術ができる動物病院も限られているみたいだよ。

② LCPS手術

チタン製ではないプレートで固定する手術。

Locking Compression Plate Systemの略。

やり方は①のALPS手術と同じだが、使うプレートが異なるという。

長期間体内に入れていると骨が萎縮するなどの異常反応を起こす犬がいて、その場合プレートは後で取り出す必要がある。

手術は2~3回。

  1. 骨にプレートを取り付ける手術
  2. 取り付けた際のスクリューを取り除く手術(約2ヶ月後)
  3. 必要に応じて、プレート抜去手術

費用は30万円ほど。

わたし
わたし
一般的な骨折治療がこの方法らしい。

③ 手術をせず添木固定

手術をせず折れた骨を外から真っ直ぐにし、その状態で添木で固定する。

固定は完全ではなく、元通りの形状で骨がくっつくとは限らない。

費用は10万円ほど。

わたし
わたし
ヒビくらいならまだしも、おかしな向きに曲がっている骨を添木固定だけで放っとくっていうのはちょっと・・・

④ 何もしない

文字通り、何もしないで連れて帰る。

いずれの治療も高額のため、何もしないという選択肢もある。

わたし
わたし
骨折したのに何もしない飼い主なんて犬を飼う資格ないと思うけど!
そんな選択肢も挙げざるを得ないなんて動物病院も大変だな。

 

最も高額なALPS手術を選択

私たちの選択は最も高額なチタンプレートのALPS手術を選択した。

わたし
わたし
選べる範囲で最善の治療をしてあげたいという気持ちが大きかった。
メイはまだ当時0歳の成長期。できるだけきれいに治してあげたかった。
獣医の説明がとても丁寧で信頼できたので、獣医が勧める治療法を選んだよ!

 

手術は骨折翌日の日中に行うことになった。

ALPS手術の経過

  1. 手術1回目 ALPS手術 (入院1週間)
  2. ギプス期間(退院後1週間)
  3. 療養期間(退院後2ヶ月)
  4. 手術2回目 スクリュー抜去手術 (入院2日)
  5. ギプス期間(手術後1週間)
わたし
わたし
手術の2回目を終えるまでが骨折した日から約2~3ヶ月、剃った毛が生えてきて見た目が元どおりになるまでに約3~4ヶ月かかったよ!
長い治療期間だったけど、メイはよくがんばった!

手術1回目 ALPS手術

ALPS骨折整復手術

全身麻酔下で骨折部を開き、チタン製のロッキングプレートを骨にスクリューで固定していく。

また、肩から海綿骨を採取し、骨折部に埋めていく。これによって癒合不全を起こすリスクをさげることができる。

  • 骨の癒合には少なくとも2ヶ月を要する
  • インプラントの破綻や再骨折を防ぐため、2ヶ月間は安静に
  • 2ヶ月経ち、骨癒合が確認できたら、スクリュー抜去手術予定
  • バランスの取れた高栄養なフードを
  • 術後1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月のタイミングでレントゲン検査を行う

 

術後の入院(1週間)

この1週間が長い。

メイにとっては、いつ迎えに来るかもわからない状況で、痛みに耐えながら来る日も来る日も飼い主を待ちわびているんだろうと思うと心苦しくてたまらない。

入院中のとある日、メイが心配で病院に電話をかけてみる。

看護師
看護師
経過は順調ですよ。
食欲も手術直後はあまり食べませんでしたが、今日はしっかり食べられました。
まだ術後2日ですが、今日は立って歩けていました。

術後2日で歩けるとはすごい・・・!!

連れて帰れなくても、会いに行きたいなと思ってしまい、看護師さんに面会に行っていいか聞いてみた。

看護師
看護師
あ、はい、面会はかまいませんが、、
ただ、会うとメイくんは興奮して安静にできないかもしれません。
退院できるわけではないので、かえってがっかりさせてしまうこともあります。

看護師さんの話を聞いて、会いに行くのはやめた。

わたし
わたし
会えたのにまたすぐバイバイじゃ辛いよね。
私たちが会いたいからという理由で会うのはメイをかえって辛くさせる。

お迎えの時にいっぱい喜ばせてあげよう!と決めた。

そして迎えた退院の日。

腕にギプスを巻いたメイと再開。

獣医師
獣医師
包帯とギプスの巻き替えに、2,3日に一度来院してください。
できるだけ安静に。歩く分には大丈夫ですが、ジャンプや不自然な動作は再骨折につながりますので注意してください。
傷口は舐めないようにカラーの着用をお願いします。

1週間ぶりにあったメイは、私たちを見た途端目を輝かせてこちらに来ようとしてくれた。

飼い主のせいで怪我させたのに、メイはそれでも私たちのことを好きでいてくれたんだなと、ホロリ涙。

メイ、ごめんね。

痛かったよね。

がんばったね。

メイを抱っこし、自宅に帰る。

久しぶりの自宅でメイも嬉しい様子。

ただし絶対安静なので、ソファーやベッドなどメイがジャンプできる場所には行けないようにリードをつないでおく。

歩き回るし、飛び跳ねることもある。

わたし
わたし
エリザベスカラーが邪魔そうだけど、お水は飲めてるし今はしばし我慢!
痛そうな素振りはあまりない。

ギプス外し(退院1週間後)

ギプス生活終了!

海綿骨採取のために切った肩部分の抜糸を行う。

そして、ギプスを外した!

ギプスを外すと肩からごっそり刈られた体が目立つ。

傷口をなめないようにエリザベスカラーはもう1週間継続。

療養中(2~3ヶ月)

あとは折れた骨が骨癒合するのを待つのみ。

骨癒合には2ヶ月くらいはかかるらしい。

退院して2週間後、見える部分の傷口はかなり塞がってきた!

 

退院して約1ヶ月になる頃には、傷口はすっかり塞がり、エリザベスカラーも卒業。

わたし
わたし
ようやく元のメイに戻ったような気がする!!

毛も伸びてきて、もじゃもじゃ。

だけど、トリミングは骨癒合してからと言われているので、もう少しだけ我慢。

手術2回目 スクリュー抜去手術

1回目の手術から約2ヶ月。

レントゲン検査で順調に骨癒合が得られていることが確認でき、予定どおりスクリューを抜去する手術をする。

今度は1泊2日の短期入院。

わたし
わたし
メイ、骨がぶじにくっついてよかった!!
あと少しで骨折治療が終わるよ!

1泊入院を終え、また肩からごっそり毛を刈られ、ギプスをした状態のメイになって帰ってきた。

でもメイはとっても元気!!

エリザベスカラー&ギプス生活もあと少しの辛抱!

2回目のギプス終了(退院1週間後)

ギプス終了。

傷口はまだちょっと痛そうだけど、これが直れば骨折治療は終了だ!

スクリュー抜去2週間後

この頃には、毛もぐんぐん生えてきて、傷口も目立たなくなってきた!

メイは走り回るし、飛ぶし、元気いっぱい!!

スクリュー抜去1ヶ月後

レントゲン検査で、骨の経過は順調。

これで治療は一旦終了。

わたし
わたし
毛も生えてきてすっかり元どおりのメイに戻った感じ!


寝てる・・・?

かかった費用

入院1回目(ALPS手術)

診察料 1,000円
入院費(8泊) 38,250円
手術料 橈尺骨骨折整復術 128,000円
手術料 海綿骨移植 30,000円
麻酔料 22,000円
術前血液検査 11,500円
術後血液検査 12,000円
術前レントゲン検査 7,500円
術後レントゲン検査 4,500円
術後レントゲン検査 3,000円
ペインコントロール 3,000円
手術消耗品 8,640円
手術消耗品(インプラント) 98,350円
留置処置 1,500円
治療 静脈点滴・消炎剤・抗生剤 79,500円
入院管理費 1,545円
処方料 500円
内服薬 10,200円
ロバートジョーンズ包帯法 5,000円
包帯巻き直し(8回) 24,000円
アニマルネッカー 2,300円
合計 492,285円

ギプス除去&抜糸まで(1回目手術後1週間)

包帯巻き直し(2回) 6,000円
部分抜糸 300円
抜糸 800円
合計 7,100円

経過観察(1回目手術後1ヶ月)

診察料 1,000円
レントゲン検査 7,500円
合計 8,500円

入院2回目(スクリュー抜去手術)

診察料 1,000円
レントゲン検査 7,500円
手術料 抜スクリュー+海綿骨移植 45,000円
入院 1泊 6,750円
麻酔料 22,000円
手術消耗品 6,540円
採血料 1,000円
血液検査 6,000円
留置処置 1,500円
レントゲン検査(術後) 7,500円
治療 静脈点滴・抗生剤・消炎鎮痛 14,800円
包帯法 5,000円
包帯巻き直し 3,000円
処方料 500円
内服薬 3,850円
合計 131,940円

 

ギプス除去&抜糸まで(2回目手術後1週間)

包帯巻き直し(2回) 6,000円
抜糸 800円
合計 6,800円

合計

なんと合計金額は64万6,625円!!

その後もレントゲン検査に通ったことも考えると、トータルでは総額70万円ほどに。

ペット保険に入っていたおかげで自己負担は2割で済んだものの、骨折治療、お金がかかる。

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骨折しやすい犬種・年齢

小型犬に多発

トイプードルやポメラニアン、チワワなど小型犬で足が細長い犬種は骨折しやすい。

骨の細さは割り箸ほどしかなく、日常的な動作で骨折することもある。

たった10cmの高さから降りただけで骨折したケースもあるらしい。

ジャンプの着地には要注意!

0歳、1歳の若年層に多発

まだやんちゃ盛りの0〜1歳の骨折例が多いらしい。

成長期でまだ体が十分に丈夫になっていないこと、好奇心旺盛でよく動き回ることが理由として挙げられる。

もちろん、成犬、老犬も動作によって骨折する例は多くある。何歳であっても注意が必要だ。

骨折を防ぐために

飼い主の責任で、できるだけ安全な環境を作ろう。

  • ソファーやベッドからのジャンプをさせない
  • 床に緩衝材、クッションマットを敷く

など、家の中の環境には配慮してあげたい。

万が一骨折した際は、慌てずに信頼できる動物病院での受診を。

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